
台風19号により被害にあわれた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。 被災地の一日も早い復旧を、心よりお祈り申し上げます。
BCPとは
BCPとは、 Business Continuity Planningの頭文字をとったものです。日本語では事業継続計画と略されます。
ご存知の方も多いと思いますが、確認のため、BCPの定義です。
企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のこと
小企業BCP策定運用指針
https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html
もっと簡単にいうと、「想定外のことが発生した際に、対処できるように常日頃から準備しとくこと」です。
策定した計画がしっかりと行われるようにPDCAサイクルを回すのが、BCM(Business Continuity Management)事業継続マネジメントです。
BCPが必要な背景
BCPという概念が生まれた背景を知れば、BCPが必要な背景が見えてきます。
日本で、BCPが関心を集めたのは、2001年9月に起きた同時多発テロと言われてます。その後、2004年10月に発生した新潟県中越地震の際です。BCP策定を行っている企業と行っていない企業で事業の被災に大きな差が出たという報告があり、国内で重要性が高まったそうです。
また、日本は災害が多い国です。特に地震大国。地震はいつどこでどれくらいの規模で発生するのかまったく予見できません。
だからといって、対策をしないと、その企業のサービスを受けている人々に迷惑をかけてしまいます。そのため、 BCPを策定する目的に掲げられるのがCSR(社会的責任)です。

【重要捕捉】投資家からすると、「自然災害が発生して被害が受けたので、利益がでません」というのを避けるためのBCPということも理解しておくべきです。
これからはVUCAの時代
少し前に、ビジネス業界で話題になりました。下記の頭文字文字とって、これからの時代を象徴したワードです。
- Volatility 変動性
- Uncertainty 不確実性
- Complexity 複雑性
- Ambiguity 曖昧性
これから、想定外を想定し、対応していくスキルが求められます。
基幹システムとIT-BCP
企業全体のBCPとIT関連のIT-BCPを分けて考える必要があります。
基幹系システムのBCPを考えていくなら、通常のBCPとは別にIT-BCPとして策定していきましょう。もちろん、変化が激しい業界になるのは間違いないのです、重要性も増していきます。IT-BCMもしっかり回していくことが大切です。
基幹系システムは企業の根幹を支えるシステムです。基幹システムを止めることは、利益の減少に直結します。止める必要があったとしても、できる限り早く復旧する必要があります。まさにBCPをやるべきシステムです。

今回の台風19号規模は、BCPの設定としては適当かと思います。
想定外のことが起きる時代です。日頃の備えを十分にしておきましょう。