
SIerではユーザー企業の文化や体制を変えるのは難しいです。社内SEの醍醐味です。
日本企業のためのERP導入の羅針
JSUGから発行された、「日本企業のためのERP導入の羅針盤」
非常に良書です。無料で読めますので、SAP関係ならず、ERPパッケージ関係者、基幹系システムを導入を考えている人は是非読んでください。
「始まる前から始まってる。」

今、まさに私が取り組んでいるのが、この言葉でした。それは「始まる前から始まってる。」という言葉。
常日頃から経営レベルでのITリテラシーを上げ、ERP導入における経営の役割やガバナンスの重要性を、関係者に理解周知しておく。
日本企業のためのERP導入の羅針盤~ニッポンのERPを再定義する~ page84
組織IQが低いとITにコストをかけても成功しない。
日本企業のためのERP導入の羅針盤~ニッポンのERPを再定義する~ page86 JSUG植田氏
つまり、プロジェクトが始まる前に、プロジェクトの成功率をあげることができるのです。
なので、基幹系システム導入が経営戦略、IT戦略に組み込まれてるのであれば、日頃の仕事において、目指すべき目標が明確になります。つまり、仕事の質をあげることにつながります。
JXTGホールディングスの中期経営計画・長期ビジョン にERP刷新が明確に表記されております。 参考にしてください。
社内にいる人間だからこそ、 ITリテラシーの向上や組織IQを高めるなど、できることはたくさんあるのです。私は社内SE(情報システム部)の醍醐味だと感じています。
今、何ができるか?
プロジェクトが始まる前に、社内SEが何ができるかというと大きく2つあります。
- 社内の次期経営幹部候補探し
- 社内の組織IQ、ITリテラシーの向上
なぜ、幹部候補探しをするのか?
基幹系システムの刷新プロジェクトでは経営の幹部候補が入ります。おそらくどの企業もそうでしょう。
なぜなら、幹部候補は次世代を支える経営層になるため、何かしら成果を残す必要があるためです。
そして、基幹系システム導入プロジェクトは大きなプロジェクトでありながら、企業の根幹を左右する重要なプロジェクトです。
必ず、現幹部と幹部候補がプロジェクトに参画するのは、間違いないでしょう。その幹部候補を今のうちから信頼関係を結んでおくことが大切なのです。そうすることにより、プロジェクトの進行がかなりスムーズになります。下記の記事が非常に参考になります。
なぜ、社内の 組織IQ、ITリテラシー の向上を行うのか
結局はシステムはツール(手段)でしかないです。どのように効果的効率的に使うかは、使い手次第なのです。せっかく導入した基幹系システムをより効果的効率的に使うために、今うちからシステムを利用するコツを伝授しておいて損はないです。
実際にやっていることは、基幹系システムの勉強会やエクセルの使い方など、初歩的なところから初めてます。

弊社では、基幹系システムの再構築プロジェクトは、まだ始まっていません。始まる前までに、どのようにして組織IQを高めるか試行錯誤しています。
(休憩中に、まったく業務と関係ないPayPayの使い方とかも教えることもあります。)