
求めてるERPパッケージについて、ユーザー企業とパッケージベンダーで大きな温度差があります。
ユーザー企業は、新しい機能をERPパッケージには求めていない。
しかし、その一方で、パッケージベンダーはERPプラスアルファ(BI,CRM,IoT機械学習,AI)のサービス展開です。
ユーザーは本当にそれらを求めているのでしょうか。温度差があるようです。
今のERPパッケージベンダーが、3大キャリアと似ている
下記のニュースは覚えていますでしょうか? DOCOMOのOBがツイートしたことによってニュースになりました。
どんな内容かというと、「スマホ購入時に、必要のない有料オプションをつけて販売している」というもの。

まぁ、確かにひどいですよね。みなさんも有料オプションを勧められる経験はありませんか?
各キャリア(DOCOMO、au、SoftBank)は、下記のように説明しています。
NTTドコモは「客にヒアリングした上で趣味・嗜好に合ったものを提案する」と回答。
auを展開するKDDIも「客の興味・関心に合わせて提案する」とし、
ソフトバンクは「事前に必ずどういったものか説明し、同意を得たものだけ加入していただく」としている。
(「めざましテレビ」2月26日放送分より)
なので、3大キャリアは、お客さんのヒアリングや提案した結果、販売しているというスタンスです。
ERPパッケージではどうなのか?

先日、チーム内で、話しててこんなことを言われたよ

Oracle ERP Cloudや S/4HANAを導入するメリットは?
リアルタイムでデータみれて、売上はあがるの?
AIやIoTをいきなり、基幹系システムに組み込むのはリスクじゃない?
そもそも、基幹システムをCloudで動かして大丈夫なの?

・・・。
同僚が現時点で、基幹系システムに求めるものは、既存のシステムと同じなんですね。

スマホを買い換えても、結局使うのは同じアプリということはないですか?
ユーザー企業も同じように、老朽化したから変えないとな、感じているだけなのかもしれません。
もっというと、ユーザー企業は、スマホの有料オプションのような機能をERPパッケージに求めていないのが現状なのかもしれません。
OracleもSAPもイノベーションを起こそうとしている
伝えたいのは下記の2つです。
- ユーザー企業は、新たなデジタル技術を活用(DX)を求めていない。
- (ユーザー企業というか弊社だけかも?)
- ベンダーは、ユーザー企業の要望を置いてきぼり
OracleもSAPもイノベーションを起こそうとしてます。第4次産業革命といわれている時代です。
しかし、ユーザー企業はまったくついてこれていないです。まさに「速い馬を欲しい」といっている状況。ユーザー企業がDXについていけないのも、温度差の原因のひとつです。
もし、人々に何が欲しいと聞いたら、彼らはもっと速い馬と答えただろう
ヘンリー・フォード
これまでの常識をひっくりかえすには、新しいテクノロジーで、ベンダー側が引っ張っていくことは間違ってません。むしろ、正しいです。
ですが、そこに温度差があるため、ユーザー企業はベンダーのソリューションをもっと知るべき。ベンダーはユーザー企業の要望をもっと聞くべき。
もし、この温度差が続くなら、オープンソースERPや第三者保守になびく企業が増えるかもしれませんね。

ユーザー企業は、DXはしたい(だろう)
しかし、ERPパッケージ自体には、DXを求めていないのが現実では?