ERPという概念を疑うべき
次期基幹系システムを検討する先に、真っ先に何を考える必要があるでしょうか?経営者や事業部、情報システム部によって、回答は異なるのは当然です。ですが、異口同音である必要があり、今後の企業発展に貢献できるものでなければいけません。
社内SEの場合、どのERPパッケージにしよう、と考えていませんでしょうか?もしくは、ERPをベースにしたスクラッチ開発を行おうとしていないでしょうか。
ERPは間違いではない。しかし、ベストなのか?
ERP(Enterprise Resource Planning)という概念が生まれたのは1990年頃です。ERPについて詳しく書いてある本もあります。参考にしてください。
この10年20年の技術の進歩はめざましいものあります。それにも関わらず、システムを開発する上で大切なコンセプトが20年以上も前に構築された概念をそのまま採用してるのは、違和感があります。
次期基幹系システムを検討する際に、ERPパッケージを選択する場合は、そのシステムのコンセプトや強み、弱みを確認し、理解しておく必要があります。それを踏まえた上で、製品評価を行いましょう。古い概念で構築DZGシステムは古いままです。
やはり次世代ERPはSAP HANAなのか
次期基幹系システムのためいろいろな情報を集めてますが、やはりSAPの情報量は多いです。SAPを利用してる企業が多いため、関心が高いのも理由の1つでしょうが、次世代ERPと謳ってるSAP S/4 HANAは当然従来のERPパッケージではないようです。S/4 HANAはインメモリープラットフォームであるため、このプラットフォーム上で動作します。それにより、これまで共存できなかったOLTPとOLAPが1つで処理可能になります。どうしても分けざるおえなかったOLTPとOLAPが1つになることにより、デメリットが解消され、またにリアルタイム経営が可能になりそうです。
これは従来のERPではできなかったことであり、まさに次世代ERPでしょう。SAPは、MRP→ERP→次世代ERPと進化させてます。新しいコンセプトをもとに開発されたシステムがHANAという位置付けで間違いないでしょう。
「次世代ERP」に対して、新しい名称をつけなかったのは、SAPの戦略でしょう。新しい概念、コンセプトを打ち出しても、それが企業やユーザーに理解されるまでに時間がかかります。それよりか、「次世代ERP」と銘打ったほうが理解されやすいのは、目に見えてます。
他のベンダーも差別化で、新規顧客を狙っている
もちろん他社も負けてないです。2018年2月にRootstock Cloud ERPが日本に上陸しました。特徴はSalesforce.comが提供しているPaaSの「Lightning Platform」で動作することです。これにより従来の機能であるCRMと連携が可能になっており、ERPとCRMの連携がスムーズになっています。今後の日本における展開を注目していきたいです。

ERPパッケージを選ぶ際には、製品コンセプトを確認しよう!
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