
タイムリーな記事を書けず、申し訳ない。
かんぽ生命の不適切契約

今回の件で、不利益にあったかもしれない方は、確認されることをオススメします。
かんぽコールセンター。
番号は0120(552)950。
ニュースになってるので、みなさんご存知と思います。
簡単にまとめると、下記の2つが起きており、
- 保険料二重払い
- 無保険状態
その原因は、営業の報酬ルールと高いノルマが原因のようです
このブログで記事にすると、不適切契約の原因が基幹系システムであると疑われそうですが、基幹系システムが原因ではないです。
かんぽ生命の基幹系システムは?
IBMのメインフレーム「z Systems」を採用しています。

約7年かけて、2017年1月にリリースしてます。かなり壮大なプロジェクトですね。PM実施賞エクセレントパートナーシップ賞 を受賞してます。
開発言語はCOBOL。社内で内製化しているそうなので、それにより、開発費のコスト削減も実現させたようです。
純資産額で国内トップの規模を誇る株式会社かんぽ生命保険(以下、かんぽ生命)は、2017年1月、約7年の歳月と1200億円を費やし、業務処理系と情報分析系からなる基幹系システムを更改。IBMのメインフレーム「z Systems」を採用し、システム品質、生産性の向上と、大幅なコストダウンを実現した。

記事を読む限り、旧システムをそのまま新システムに作り替えただけのように読めるのですが。。。コンバージョンしたあと、作り替えたのか?実際どうなんでしょう?
システムの仕様情報がない中で、開発言語をIDL2からCOBOLに変え、700万にのぼるプログラムのステップを、自動変換率95%という高い精度でコンバージョンしてくれたIBMの技術力に尽きます。
https://www.ibm.com/think/jp-ja/business/kampo/
こちら「基幹系システムの更改と今後の戦略」という資料があります。ご確認下さい。
また、プロジェクト当時の募集要綱です。(現在は募集してません。)


かんぽ生命の基幹系システムの運用
かんぽ生命の基幹系システムは、子会社であるかんぽシステムソリューションズが設計・開発・保守を行ってます。

自分たちが構築したシステムが、間接的にも加担してるとしたら、落ち込みますよね。
システム側は悪くない。
基幹系システムの運用保守から、不適切契約を見抜けなかったのか?
見つけるのは不可能でしょう。不適切な契約が行われはじめたのが、2016年頃。基幹系システムのカットオーバーが2017年1月。納期が決まった中、忙しいのに見つけるのは不可能です。
ましてや、今回は架空契約でもなく、不正な金額でもないです。なので、基幹系システムとしては、特に問題ないデータとして処理されてます。
ただ、下記にあるように、ビッグデータを用いて生活スタイルにあった掛け金設定をするとあります。リリースして約2年、うまく活用できなかったのでしょうか?
例えば、ビッグデータ解析により、個人の健康度合いや生活スタイルに合った掛け金の設定や、健康増進に向けた各種サービスの提供が期待できる。
https://tech.nikkeibp.co.jp/it/atcl/news/17/013000288/
仮に不適切な契約だ!と、かんぽシステムソリューションズが見つけて、かんぽ生命に報告したとしても、親会社子会社の関係ですから、止めるのは厳しいでしょう。

3000万件の契約をすべて見直すそうです。データ取得、加工とか、大変だろうな。
どうやってするだろう。。。
最後に
基幹系システムのリリース当時に、かんぽシステムソリューションズ株式会社取締役と、株式会社かんぽ生命保険取締役 兼 代表執行役副社長、かんぽシステムソリューションズ株式会社取締役 井戸 潔 氏がこう語ってます。
かんぽシステムソリューションズの約600人、かんぽ生命システム企画部の約100名、合計700人全員の意識が変わるのには時間がかかるかもしれませんが、少なくともキーマンの意識は変わりつつあります。
https://www.ibm.com/think/jp-ja/business/kampo/

“キーマンの意識は変わりつつある”と書いてあるが、変わってなかったか。。。もしくは、悪い方向へ意識がかわったのか。

今回はあくまで、不適切契約。
自分でしっかりと知識を持って、身を守ることも大事だよ。