次期基幹系システムの導入検討するときに、忘れられがちなのが、権限管理です。権限管理は組織体制に大きく左右されます。なので、今回は組織体制と権限についての話です。
導入検討
次期基幹系システム導入時には、権限検討の専任のチームを編成します。そして、運用まで考えて構築しなければいけません。自社にノウハウがない場合は、外部から権限コンサルタントを雇うことも手段の1つです。
権限がうまく機能しないとどうなる?
権限がうまく機能しないと大きく3つ影響があります。1つ目は意思決定の遅れ。2つ目は成果が上がらないこと。3つ目は人が育たないこと。これについては、キャリアアップの話の時に別途詳しく書きます。なので、ここでは割愛させて頂きます。
どのように組織体制を組むか
企業を効率運営する上で組織体制は非常に重要です。(重要性については別の機会に)重要な組織体制ですが、社内SEの立場から組織体制に意見提言できるケースはほとんどありません。なぜなら、組織体制は経営もしくは事業部、もしくはその両方の偉い方が決めます。その決定プロセスで情報シス(社内SE)が登場することはゼロと言っていいでしょう。
会社にCIOがいるケースは、そのCIOから意見提言し、情報シス側の意見提言を組み込むことは可能でしょう。しかし、CIOがいる会社はまだ少ないのが現状です。
そのため、権限管理はすでに決まった組織体制があり、それを受けて管理することになります。つまり、受け身です。ここが権限管理の難しいところです。
現代では大きく2つの組織体制が主流です。それについて説明していきます。
機能別組織と事業部制
機能別組織とは、調達、入荷製造、販売、出荷、回収、経理、総務、情報システム、法務、など機能別に組織を構築した組織を言います。
事業部別組織とは、各事業においてアウトプットされるサービスやモノにスポットを当てます。その当てたスポット単位で、チームを編成します。
近年、現れたティール組織という存在
ティール組織をご存知でしょうか?非常に有名な本なので知っている方と多いでしょう。新たなマネージメントの形態として今後さらに認知されていくにちがいないでしょう。実際にティール組織は増えていく傾向にあるようです。
しかし、権限管理の視点では、悩みがつきません。ティール組織では、メンバー全員が信頼関係の下、組織を運営していきます。ベースとなるのはセルフマネージメントです。そもそも、権限で制約を設けること自体、当てはまらないと考えます。ティール組織については、私も勉強中です。機会があれば改めて書きます。